こんにちは!今回は2022年にスタートした沖縄のアートプロジェクトが完了しましたのでご報告です。
フランス人彫刻家ロダンの「考える人」の令和復刻版のオリジナルサイズ(186cm)を沖縄のキャンプ場古宇利島キャンプ庭園に設置しました。
高岡銅器
製作をお願いしたのは、江戸時代から銅器で有名な富山県高岡市の伝統工芸品である高岡銅器。銅器は分業で製作されます。各工房にはいずれも雅号があり江戸時代から受け継ぐ高い技術を誇る名職人さんたちに依頼しました。原型製作には、以前に考える人を製作された実績のある彫刻家の方にお願いしました。
私は今までも絵画などのアートに関しては仕事で扱ってきましたが、ブロンズアートを発注することは初めて。知らないことの連続でした。いくつもの工程があり、決めることや確認事項も多く、製作にはかなりの時間を要します。アートコレクターが最終的に行き着くのは彫刻という意味が工程が進むにつれ理解できました。作家さんや職人さんとのすり合わせが重要で、そこをおろそかにしないことで、自分好みの唯一無二の作品に仕上がっていきます。
ブロンズ像製作工程
上記の工程を経て、木箱で厳重梱包され(これがまた芸術的に美しい)、富山港から那覇港まで船便ではるばるやってきました。同時進行でキャンプ場内の設置場所の造成を完了させ、設置当日はトラックとクレーンで作品をお出迎え。ちょっとした建築現場です。
令和復刻版考える人を設置したのは沖縄北部のやんばるエリアにある古宇利島
沖縄本島から車で行ける離島としては一番の透明度を誇り、沖縄屈指のリゾート地として知られています。そんな美しい島にとって、初となる本格的なアートがやってきました!
野外彫刻はこうあるべき!!
無事、設置が完了すると、東シナ海の雄大な大自然を臨む絶景を立てば3mの大男である「考える人」が見降ろしています。都会でも見る考える人もいいけど、古宇利島の美しい風景での映えは格別です。
400年以上はそれ以上の長い年月、保たれる耐久性のあるブロンズ像。周囲の自然に溶け込み風景の一部となり、存在していきます。
「考える人」製作過程動画公開
YouTubeにて2022年から竣工した2024年の様子までの過程をまとめた動画を公開しています。普段はなかなか見ることができない、貴重な内部映像ですので、ご興味のある方はぜひ、ご覧ください。
年内は「考える人」設置記念で無料でご見学いただけます。ぜひ、皆さま、見に来てくださいね。※キャンプ利用は有料・要予約
キャンプ場の詳細は古宇利島キャンプ庭園公式サイトをご覧ください。
彫刻製作に関するご案内
国立博物館(東京・京都・奈良)・全国の美術館にて美術品を扱う弊社グループ会社では、彫刻の製作依頼も承っております。題材のご提案から、製作~設置まで一括してお任せください。
今回、事例としてご紹介した考える人の石膏鋳型のお貸出しも可能です。186cmのオリジナルサイズでの鋳造可能です。ご興味のある方はこちらにご連絡ください。