2022 工場視察ツアー イタリア・ヴェネト州 Made in Venice

2022年9月21-23日の3日間にわたり、1000年の歴史を持つイタリアを代表する伝統工芸品であるヴェネチアンガラスを深く学ぶミッションに参加いたしました。全14社の工場視察およびミーティングを実施いたしました。ヴェネチア産業総連盟とイタリア大使館貿易促進部の共催で例をみない大規模なデザインツアーとなりました。参加国は10カ国、約40名のデザイナー、バイヤー等が参加。アフターコロナのイタリアのモノづくり最前線をレポートいたします。

ヴェネト州産業総連盟本部

ミッションは日本の経団連にあたる産業総連盟のヴェネト本部でスタートしました。世界遺産に指定されているヴェネト州の州都であるヴァネチアの旧い街並みとは違い、郊外にある本部は近未来的な建築なのが印象的。主催の挨拶および、参加メンバー全員の自己紹介の後、各自、ヴェネト州の家具・インテリアメーカーとミーティングを行いました。

ヴェネチアンガラス・工場見学

イタリアを代表する伝統工芸品であるヴェネチアンガラスの本場「ムラーノ」の製作現場を訪問。燃料高騰をうけ、通常の1/3の工場のみが稼働している状況でした。

コロナ前は東欧や中国産等の類似商品対策で安価な商品ラインナップを開発していましたが、原点に帰り、大量生産に向かず追随を許さない高度な技術を必要とするアイテムに絞って生産する体制に変化していました。アーティストやデザイナーとのコラボのアート制作も盛んになっています。

ヴェネチアンガラス・ショールーム見学

The Italian GLASS WEEKS デザインウィーク開催中のムラーノ島内のヴェネチアンガラスメーカーのショールームを訪問いたしました。江戸時代の貴重な顧客リストを閲覧すると徳川家からの製作依頼もあり各社とも長い歴史を感じます。

ヴェネチアンガラスの歴史を知ることができるアートピース展示や歴代の製品が鑑賞できるミュージアムを見学しました。

Abate Zanettiガラス学校

ムラーノ島内にあるガラス職人を養成する教育機関を訪問しました。在校生は中学生から大学生くらいの年齢層で、次世代のヴェネチアンガラスを担う職人の卵とのランチ交流会が開催されました。構内には学生たちの自由でユニークな作品が展示されていました。

島内を巡ると美しいラグーンに囲まれたロケーションで美しいガラス製品が生み出されています。